5d53c08d.jpgギズモード・ジャパンの記事で
「PCの消費電量を最適化するフリーソフト」
http://www.gizmodo.jp/2007/10/pclocalcooling.html
という記事があったので読んでみた所
 
「(前略)〜使用中のパソコンの総電力を表示してくれます。〜(後略)」
という文面があり、
「おおっ!!これはっ!!」・・・っと思い、
(・・・でも、原理的にそんな情報取得できるI/Fあったっけ?・・・とも思いつつ)、
早速そのソフトをダウンロードしてインストールしてみました

(※)結論から言いますと、このソフトをインストールする必要性はありませんというか
インストールしない方がいいかもしれません
(特に害があるって訳でもないのですが、個人的に未使用時にHDDの電源OFF設定をかけると
HDDの寿命縮めるんじゃないか?派の考え方を私がしてるだけって話ではありますが、
この関係で、このblog書いたら私自身は即アンインストール予定です)
・・・で、上記記事でも紹介されていた通り
私のPC(Core2Duo E6600/Geforce8600GT/他)の場合だと

総電力 118W
省電力化すれば 98W

とあり、「My Power」タブで詳細を見ると
Monitor 36W
HDDx2台 16W
CPU 45W
ビデオカード 6W (※)待機時でもさすがにこんなに少ない訳はない気も・・・
その他 15W

となっており、モニターを除くと
118W-36W=82W
という表示でした
・・・で、一瞬「おおっ!これは!!!」っと思いかけたのですが、
私の環境では、UPS(無停電電源装置)経由でリアルタイムに消費電力を表示するソフトが入っていて
それの表示だと165Wに対して55%=90W程度のはずなので、82Wはちょっと少ないのかな?・・・と
思えてきました


・・・で、90Wというのはあくまでアイドル時(負荷がかかっていない状態)であって
ゲームやエンコード時などの負荷時には165Wに対して78%=128Wとかにリアルタイムで変動するので、
今回の「LocalCooling」でも、そういうリアルタイム変動表示を期待してたのですが、
負荷かけようと負荷かけまいと一定値の82Wを表示し続けました・・・・

つまり、この「LocalCooling」というソフトは、使ってる部品を検出して
その部品名にかかる大雑把な固定電力を合計して表示するだけの
「単なる足し算表示」をするだけで、それが「通常で使った場合」と
「省電力設定(10分使わないとモニター切るとかHDDをOFFにするとか)してると、
固定で何W電力が減りますよ」っていう非常に簡単な原理のソフトでした

(※)それはそれで意味があるとは思いますし、「みんなで電力減らしてエコロジーしましょう」って
LocalCoolingさんのコンセプトはそれでいいものだと思います

・・・ただ、(原理的に実現無理なんじゃ?・・・とも思いつつ)
「ソフトだけでリアルタイムに消費電力表示できるなんて、なんてすごいソフトなんだっ!!」
と期待してしまった自分としては、非常にがっかりしてしまいました

(※)省電力設定ももともとWinodowsの機能自体で出来るのを自動化してるだけだし、
むしろHDD自動OFFとか私みたいな一部の考え方の人にとっては有難迷惑だったり・・・

・・・で、この話は「LocalCoolingさんに幻滅したっ!!」とか「残念」っていう話ではなくて
「惜しい!!!・・・もう一歩!!」って話だと思ったりします

(ぶっちゃけて、3年前の私だったら、私自身が間違いなく作っちゃったと思いますし、今でも
時間的余裕があれば作っちゃったかもしれない話なのですが)
この記事がもたらした「インパクト」というか「アイデア」自体は非常に有用で
「LocalCoolingがそういう機能でなかったのなら、そういう機能のソフトを別途作ればいいんじゃないか!!」
と思うべきだと思うのです

(※)以前の私なら、こんな文章書いてる前に現物のソフトを作っちゃう所なのですが、今ちょっと仕事が忙しいのと
PCゲームでAoE3で負け続けてるのをなんとかしたいのとで無理だったりしまして・・・

「ソフトでPCの消費電力を表示する」なんて「温度センサー」とか「ファンの回転数センサー」、「電圧センサー」はともかく
「電力センサーなんてないでしょ?だから原理的に無理でしょ?」っていうのが
(ちょっと詳し目な人)一般的というか当然の反応だと思うのです。

・・・でもですね、無理だって事は承知の上で、・・・というか無理だって思ってるからこそ
「できたらすごいんじゃないか!!」って世界ってあると思うのです。
(現に、上記の記事見て思った第一印象はそれだったですし・・・期待外れだったけど・・・)

で、「できたらすごい事はすごいけと、原理的に無理なんだから仕方ない」っていうのが
技術者、技術志向の高い人の反応としては普通なんですが、ここでユーザー視点に立って
「そうかもしれないけど、出来たら便利じゃないですか!!」って視点を最大限に強調する姿勢って
面白い物を作る原動力になったりするんじゃないかと思います
(この話、私の立ち位置的にはかなり「ネタバレ」というか、「私ならこうします」って根本を語っちゃってる状況
だったりするのですが、今回のネタについてはたぶん自分では作らないだろう一方で「誰か作ってくれないかなー?」とも思うので
私ならここを基点にこう考えるっていうのを書いてます)

・・・前置きが長かったですが、例えばこんなソフトを作ってみたらどうでしょう?

1、LocalCoolingが既にやっている手法、つまりPCで使われている各部品名を検出して、
その部品に応じた基本的な消費電力を合算して表示する

2、(LocalCoolingでは残念ながら平均的な固定電力値しか表示していないが)、部品の中で明らかに状態によって
消費電力が大きく異なる部品、はっきり言うとCPUとビデオカードの2つについて(余力があればHDD位まで?)
例えばCPUならCPU負荷率を測定しながら、CPUのMAX電力x(負荷率による電力変動係数)で「なんちゃって」でも構わないから
リアルタイムっぽい消費電力表示ができると、喜ぶ人って多いと思うんですよね
ビデオカードも同様に負荷に応じて電力計算値を変えれるといいですね。他の部分についても同様

上で書きましたが、例えば私のPCだと、無負荷時で90W、ゲーム時で128Wとかで
約40Wの違いがありますが、ビデオカードによっては、ゲーム時との違いが60〜100W近く違うとか
そもそもアイドル時でも消費電力の高いPC、低いPC構成があったりして様々な訳です
(私のPCもビデオカード安くて低電力のにすれば、60〜70W位まで下がるのは確認済みです)

・・・という状況に対して「なんちゃって計測」で、本来90W〜128Wになるべきものが
仮に85W〜120Wとか誤差があったとしても、大雑把な電力の目安が認識できて、しかも変動に
反映する情報があると便利だと思うんですよね

本来的にはワットチェッカーという機器を6〜8千円程度で別途購入するのが一番一般的ですが、その用途に対しては
ちょっと値段が割高な気がするし、私みたいにUPS(無停電電源)を使ってる人もそんなには多くなさそうですし、
電源ユニットで電力表示できるのを使ってる人は皆無だと思いますので、やはり
「なんちゃって」でもなんでも、ソフトだけで実現できてみんなが目安だけでも分かるってのは
メリットが大きいんじゃないかと思います

・・・そんでですね、「なんで私が自分で作らないか?」というと、上記の仕事が忙しいとかゲームで忙しいって以外に
そもそも「自分はUPSでその機能そもそも使えてるので、自分が欲しいから作るというモチベーションが起きない」
っていうのがかなり大きかったりもするんですが、でも、一般的に考えてこの需要向きのソフト作ったら
喜んでくれる人は少なからずいるのではないかなーと思ったりします
(なので、繰り返しますが「私ならこうする」という考え方を含めて書いてたりします)

ぜひ、誰かに作ってもらいたいソフトです^^